血糖値に注意、糖尿病で一番怖いのは低血糖
みなさんこんにちはマッスルDrです。
脳卒中のリスクにはいくつか原因があります。(*脳梗塞の解説→冬に多い脳卒中)
今回は糖尿病について解説していきます。
○糖尿病の原因
ホルモンの中には血糖値を上げるホルモンと下げるホルモンがあります。
上げるホルモン→コルチゾール、アルドステロン、グルカゴンなど
下げるホルモン→インスリンのみ
ホルモンのバランスで血糖値を調節しています。
血糖値を上げるホルモンで糖尿病が起こる場合もありますが、多くの場合はインスリンの不足やインスリンの効果が低くなることが原因です。
インスリンが不足する場合は、インスリンを分泌する膵臓に障害が起こった場合です。(癌、遺伝子異常、炎症など)
多くの人が抱えている糖尿病はインスリン抵抗性(効果が低くなること)によるものです。
・遺伝(家族に糖尿病が多い)
・肥満
・運動不足
・高脂肪食
・ストレス が原因です。
多くは生活習慣が問題なため、生活習慣病と言われます。そのためまずは生活習慣の改善が1番の治療です。
私自身も体重が100kg近くあり、病院の健康診断でいつも注意されていました。
ダイエットで14kgの減量と体脂肪も8%ほど下がりました。
*ダイエットの記事も書いていますので参考にしてみてください。(脳外科医の本気のダイエット)
○糖尿病の症状
多くの場合は無症状で、糖尿病に気がつかずそのままの方が多いです。
会社の健康診断や病院の採血で見つかり治療を開始します。
脳梗塞などの患者さんでも糖尿病の治療をされておらず、病院に運ばれてきてから、脳梗塞の治療と同時に糖尿病の治療を開始することがあります。
・喉がかわく
・尿の回数が増える
・体重が減る
・疲れやすくなる
などの症状が起きると注意が必要です。「糖尿病なのに体重が減るの?」と思う方もいるかもしれませんが、インスリンは太るホルモンとも呼ばれており、不足したり、抵抗性が増えたりするとむしろ痩せていきます。しかし、糖尿病が隠れているため体への負担は増える一方です。
○治療法
一番の治療法は生活習慣の改善です。食事や運動をまずは見直しましょう。
それでも糖尿病が改善しない場合は、血糖降下薬やインスリン(注射)で直接血糖を下げます。
血糖降下薬
・インスリンを出しやすくする薬
・インスリンを効きやすくする薬
・糖の吸収を抑える・糖を排泄する薬(←比較的新しい薬、下痢や尿路感染のリスクはあります。)
血糖降下薬とインスリンを使って血糖値を調節しますが、インスリンを出しやすくする薬や効果を強くする薬、インスリンは使うと体重は増えます。
「インスリンは太るホルモン」だからです。
体重が増えるとさらにインスリン抵抗性がまし、インスリンは効きにくくなります。
そのため、いちばん大事なことは治療と一緒に食事や運動を気をつけて体重を落とすことです。
○脳卒中のリスクを増やす低血糖!!
糖尿病は脳梗塞のリスクを約2倍増加させ、脳出血やくも膜下出血などのリスクを約1.5倍にするとされています。
しかし、治療に伴い低血糖を引き起こすことがあります。
低血糖により、死亡率が上昇すると報告されています。(脳卒中や心筋梗塞などのリスクが上昇)
低血糖の症状
・動悸
・ふるえ
・めまい
・冷や汗 などが起こります。
重症の場合は意識障害をきたします。
糖尿病の治療を行なっている方は、低血糖を起こしたときに備えて、砂糖の入った飲料水やお菓子を持つようにしてください。
糖尿病になる前もなった後も1番大事な事は食事と運動です。
この記事をきっかけに日々の食事やちょっとした運動から気をつけていただければ幸いです。
糖尿病が気になる方は一度検診を受けることをお勧めします。
コラムで時々ダイエット記事も書いていきますのでぜひ参考にしてみてください。
【コラム】体重と食事と血圧 | https://docotormuscle.com/post-109/
*最新のガイドラインや書籍を参考に記事を作成し、最新の内容にアップデートしますが、医療は日々進歩しているため、中には間違った内容が含まれる場合があります。
不明な点などあれば、お近くの医療機関にお問い合わせください。
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