血流をせき止める血栓!!血栓が出来る原因

みなさんこんにちはマッスルdrです。

以前脳梗塞の症状について解説しましたが、今回は脳梗塞の原因について解説していきたいと思います。
記事:手が動かない、喋りにくい、、、脳梗塞かも


脳梗塞のでき方

脳梗塞には脳血栓性脳塞栓性の2つのパターンがあります。

脳血栓性 : 血管が動脈硬化で細くなることで血流がどんどん渋滞してきます。渋滞するとそこで血栓を作るために脳梗塞が起こります。大きな血管がつまればアテローム血栓性梗塞、小さな血管がつまればラクナ梗塞と呼ばれます。
また、首のような大きな血管が動脈硬化で細くなると脳全体に血栓が飛んでいくこともあります。(動脈原性)

脳塞栓性 : 脳とは別の場所でできた血栓が不幸にも脳の血管に詰まり脳梗塞が起こります。
最も多いのは心原性です。不整脈や心不全により心臓で血流が渋滞することでこちらも血栓が作られて脳の血管に詰まります。

*この2つの原因に分類する理由は、血栓に対する薬が異なるからです。治療法に関しては次の記事で解説したいと思います。


脳梗塞の原因・リスク

脳血栓性 : アテローム血栓性梗塞は糖尿病脂質異常症などにより動脈硬化が進むことが原因であり、ラクナ梗塞は高血圧が一番の原因です。

心原性脳塞栓症 : 慢性心房細動(不整脈)により心臓の中に血栓が出来ることが原因です。

脳梗塞患者の約4人に1人の割合で心房細動を認めます。心房細動の患者さんは年間5%で脳梗塞を発症し、健常な方と比較すると3〜5倍の確率であり、心原性に限定すると10倍とも発表されています。近年では有効な内服薬も増加しているため、早期からの治療が勧められます。

その他にも喫煙肥満・メタボ慢性腎不全睡眠時無呼吸症候群などがリスクになります。喫煙者は1.6倍ほど脳梗塞のリスクが高まり、受動喫煙でも、1.25倍のリスクがあります。慢性腎不全の方も脳梗塞の発症リスクが2倍になります。糖尿病も2倍のリスクがあります。メタボ、睡眠時無呼吸症候群も3倍程度のリスクと言われています。別の記事にまとめていますので、合わせてご覧ください。
記事:メタボ!ぽっこりお腹は脳梗塞のリスク
   寝ている時に呼吸が止まる!無呼吸は脳卒中のリスク!睡眠時無呼吸症候群(SAS)
   血圧が高い人は動脈硬化に注意
   血糖値に注意、糖尿病で一番怖いのは低血糖


まとめ

  • 脳血栓性脳塞栓性の2種類
  • 脳血栓性:動脈硬化で血管が細くなる⇨血流が停滞し血栓ができる
  • 脳血栓性:脳とは別の場所で血栓ができて脳に飛んでくる(心原性が最も多い)
  • リスク
    喫煙者→1.6倍 受動喫煙→1.25倍
    メタボ・睡眠時無呼吸→3倍
    慢性腎不全→2倍
    糖尿病→2倍

脳梗塞はこれらのリスクが合わさることでさらにリスクが高まり、発症します。診断はMRI検査が最も有効です。
現在の最新の治療は4.5時間以内に開始する必要があり、検査の時間を含めるとさらに時間は限られます。
脳梗塞が疑われる症状が出た場合はすぐに医療機関を受診してください。

その他の病気に関してもまとめていますので目次から選択してご覧ください。
目次ページ | https://docotormuscle.com/page-211/

*最新のガイドラインや書籍を参考に記事を作成し、最新の内容にアップデートしますが、医療は日々進歩しているため、中には間違った内容が含まれる場合があります。

不明な点などあれば、お近くの医療機関にお問い合わせください。